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二条城 (4)二の丸御殿・大広間から白書院、二の丸庭園

20090620_ninomaruteien京都・二条城(世界遺産)(3)(”ぱぴりお”ブログ)の続き。今回は「二の丸御殿・大広間から白書院、二の丸庭園」について。

左の写真は二の丸庭園。池の中央に蓬莱島、左右に鶴亀の島を配した書院造庭園ということだ。とにかく、松の手入れが半端じゃない。完璧に行き届いているように思う。松もどこか威厳を持ち、どっしりと誇らしげで将軍の庭にいるんだぞという風格があるように見える。大広間、黒書院など三方向から見られるように工夫されているとのこと。

◆大広間
「一の間」・「二の間」・「三の間」・「四の間」と「張台の間」・「納戸」がある。

「一の間」は広さ48畳で、最も豪華に造られている。「張台の間」・「違棚」・「床の間」・「付書院」を備えていて桃山時代の武家風書院造となっている。「張台の間」とは、「武者隠しの間」とも呼ばれ、護衛する武士が隠れている部屋なんだって。面白いなあ。何かあったら将軍を守るため、ここからバッと飛び出すのかしらん。それまでジーッと座って会話を聞いているのかしらん。でも、二条城の「張台の間」の扉は、非常に重いため簡単には開けられないとのこと。ありゃ?って感じだが、「塗篭」(ぬりごめ)が装飾化されたものと考えられているらしい。「塗篭」とは、塗り壁又は板壁で、寝室や納戸として利用するところ。・・ということは、見かけ上の「武者隠しの間」ということになるのかな。それでも十分効き目はあっただろうな。この部屋の中には、紅葉の名所龍田と伝統的な武蔵野の図が描かれているそうだ。下の写真は「大広間・一の間」。(「城(第5巻 近畿)華と競う王者の城」より)

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天井は四方が丸く折り上がった「折上格天井(おりあげこうてんじょう)」となっているが、「一の間」は中がもう一段折り上がった「二十折上格天井」になっていて、豪華さが一目瞭然である。将軍が諸大名と対面した部屋で二の丸御殿の中で最も格式の高い部屋である。「一の間」は他の部屋よりも一段高くなった上段の間で将軍が座るところだ。「一の間」と「二の間」の境には仕切りがなく、大名たちは下段の間とも呼ばれる「二の間」に座って将軍に対面した。 この部屋で1867年(慶応3年)10月、15代将軍慶喜が諸大名を集め、大政奉還(たいせいほうかん)を発表した。

「二の間」の広さは44畳。大きな松と吉祥をあらわす孔雀が描かれている。後水尾天皇の行幸のときに、南庭につくられた能舞台の見所に使われた。

「三の間」でじっくり見たい所は欄間だ。厚さ35センチメートルもある檜の一枚板を両側から透かし彫りにしたものである。説明書には、孔雀が羽を広げて・・とあったのだが、一生懸命見ても孔雀がどこにいるのかわからない。「あれー、いないやん」と思い、ふと反対側を見たら「あ、孔雀!」。表側(二の間)から見た模様と裏側から見た模様が全く違うのである。す・・すごい。その重厚さに圧倒される。そのほか、「花熨斗形(はなのしかた)の釘隠し」が鮮やかで美しい。部屋廻りの柱の上にある金具のことで、銅の地金に金張りしてあり、全て手彫りという。この「三の間」は、外様大名の控の間である。下の写真は「大広間・三の間」北側。(「城(第5巻 近畿)華と競う王者の城」より)

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「四の間」の襖には老松に鷹が描かれていて、狩野探幽(かのうたんゆう)の作といわれている。いわゆる「松鷹図」であり、二の丸御殿の中でも最も有名なものである。勇壮な猛禽類がいかにも将軍に似つかわしい。巨大な松や渓流も描かれていて、大広間の中で最も桃山時代の雰囲気を色濃く残している障壁画だ。将軍の上洛のときに武器をおさめた場所といわれている。下の写真は「大広間・四の間」の障壁画。(「城(第5巻 近畿)華と競う王者の城」より)

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20090710_oohiromasiroshoin◆蘇鉄の間
蘇鉄の間は、「大広間」と「黒書院」をつなぐ渡り廊下。壁面と出入口の杉戸に蘇鉄が描かれていたため、蘇鉄の間と呼ばれる。

◆黒書院
「一の間」(上段の間)・「二の間」(桜の間)・「三の間」(浜松の間)・「四の間」(菊の間)がある。

「黒書院」は江戸時代「小広間」と呼ばれており、「大広間」よりひとまわり小さいが部屋飾りはより技巧的。
襖絵は探幽の弟、尚信(なおのぶ)の作品。「一の間」には早春をあらわす梅とつぼみを残した桜が描かれている。「二の間」には満開から散り初めの桜とつつじが描かれ、仲春から晩春への移り変わりを表しているそうだ。黒書院には、このように季節感にあふれた花鳥が描かれていて華やかである。また、大広間のように長押の上下を連続した画面とは違って、まったく別の画面になっているのでバリエーション豊かな画面展開となっている。

内輪の対面所として使用されていた。大政奉還の発表前日には、ここで会議が開かれたそうだ。下の写真は「黒書院・一の間」。(「城(第5巻 近畿)華と競う王者の城」より)

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◆白書院
内部の装飾は、大広間や黒書院とは趣向が異なっている。絵画は狩野興以(かのうこうい)または長信(ながのぶ)の作。居間にふさわしい水墨山水画となっている。将軍の居間・寝室だったところ。全体的に落ち着いたイメージがする。下の写真は「白書院・一の間」。(「城(第5巻 近畿)華と競う王者の城」より)

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さて、やっと二の丸御殿の見学が終了した。見所が多く、少々はしゃぎながら楽しんだ。なお、二の丸御殿では、大広間、黒書院の全体および白書院の一部を、模写障壁画とはめ替えている。原画は、「築城400年記念 展示・収蔵館」で保存し、不定期に公開されるそうだ。残念ながら、この日は公開日ではなかったので、また訪れて本物を見たいなと思う。

◆ぱぴりおブログ◆
二条城 (1)二条城の歴史と唐門
二条城 (2)二の丸御殿の歴史とうぐいす張りの床
二条城 (3)二の丸御殿・遠侍と式台
二条城 (4)二の丸御殿・大広間から白書院、二の丸庭園
二条城 (5)本丸御殿・本丸庭園

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