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オーデュボンの祈り

20091115_odyupon

2003年11月、新潮社より文庫本で刊行。
著者:伊坂幸太郎

コンビニ強盗に失敗し逃走していた伊藤は、気付くと見知らぬ島にいた。江戸以来外界から遮断されている「荻島」には、妙な人間ばかりが住んでいた。嘘しか言わない画家、「島の法律として」殺人を許された男、人語を操り「未来が見える」カカシ。次の日カカシが殺される。無残にもバラバラにされ、頭を持ち去られて。未来を見通せるはずのカカシは、なぜ自分の死を阻止出来なかったのか? 卓越したイメージ喚起力、洒脱な会話、気の利いた警句、抑えようのない才気がほとばしる!第五回新潮ミステリー倶楽部賞を受賞した伝説のデビュー作。

もの凄く非現実な設定だ。でも、そうとわかっていながら、なぜこんなにリアルに感じるんだろう。それに、この話はミステリーだった、と途中で気づく。そういえばそれもあったな~と、ミステリーとして考え直す。いいえ、本当はそれがメイン。それなのに主人公 伊藤の気持ちをなぞるだけで精一杯になってしまう。いろいろなことを考えながら、先を急ぐように読んだ。

展開は非常に面白い。違う意味でもミステリーなのだ。それにしてもオーデュボンの話は興味深かった。カカシの過去も面白かった。カカシが生まれたいきさつを読んで、私の頭はモミガラとドングリでできているのではないか、そう思えた。その二つがふんわり詰まっていて、頭を振るとサワサワ、コロコロと音が聞こえてくる気がした。カカシを身近に感じていたのかもしれない。

伊坂幸太郎の本を読むなら、作者が書いた順番に本を読み進めると、より楽しめる。伊坂幸太郎の本って、そんなふうに構成されているのだ。以前登場した人物が次の作品でチラッと出てきたりする。その瞬間が、とても楽しい。友達が登場したみたいに嬉しくなる。一冊ずつ読み進めていこうと思う。

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