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トリツカレ男

20091211_toritukareotoko2006年3月、新潮社より文庫本で刊行。
いしいしんじ著作。

ジュゼッペのあだ名は「トリツカレ男」。何かに夢中になると、寝ても覚めてもそればかり。オペラ、三段跳び、サングラス集め、潮干狩り、刺繍、ハツカネズミなど。そんな彼が、寒い国からやってきた風船売りに恋をした。無口な少女の名は「ペチカ」。悲しみに凍りついた彼女の心を、ジュゼッペは、もてる技のすべてを使ってあたためようとするのだが、というまぶしくピュアなラブストーリー。

「あなたの男性バージョンの話。もう絶対にそうだから読んでみて。」この本をそんなふうに勧められた。

とりつかれる男の話・・・。うーん、、「違うと思うけどナ・・・。」そう言いつつ読んだ。一気に読んだ。今まで読んできた いしいさんの小説とは全く違う内容だった。本も薄かったのですぐに読み終えた。誰かが語っているような文章でとても読みやすく、それこそ引き込まれるように読んだ。興味深い内容で、とても面白かった。

しかしだ、読んですぐにわかった。私はトリツカレ女ではないと。似ているけれど、絶対違う。こんなにいろんなことを極めていない。何もかもが中途半端だよ、私は。一見そう見えるかもしれないけれど・・・。よく言われるのは、「もう飽きて違うことしてるん?」や「また何かが始まった。今度はどれくらい続くん?」という言葉だ。飽きたから何かを始めてるわけでもなく、いつもずっと続けるつもりでいるんだけどなあ。人の目にはそう見えるらしい。

ただほんのちょっと別のことに興味を持ってしまっただけで、何もかも持続しているつもりなのだ。だから、そこのところが、トリツカレ男と完全に違うところだ。トリツカレ男はちゃんと自分のモノにしてるから、素晴らしい。もう尊敬するに値する。私もそんなふうになれたらいいのになあと思う。とりつかれるくらいしたいなあ。

それはさておき。トリツカレ男。なんて幸せな人だろう。なんて楽しい人生だろう。とりつかれるとは、こんなに素敵なことなんだ。最後、彼女にとりついて話が終わるところがいいな。こういうほんわかした結末はとても嬉しくなる。

幸せはパンの湯気のようなもの。何気ない日常の中にこそ幸せのタネがあると私は思う。その小さなタネをたくさん見つけたい。そうやって日々暮らすことにとりつかれたいと思う。

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